レバレッジ効果は少ない資本で大きな利益を得ること!具体例と注意点を解説

レバレッジ効果とは、少ない資本を投入し大きな利益を獲得することです。主に投資において用いられる言葉で、信用取引や不動産投資などで用いられています。どのよう具体例があるのか紹介しつつ、注意点についても見ていきましょう。

レバレッジ効果とは?わかりやすく意味を解説

レバレッジとは、小さな力で大きなものを持ち上げる「てこ」、あるいは「てこの仕組み」のことです。レバレッジ効果とは、てこの仕組みを活かして得られる効果を指します。つまり、小さな力で大きな結果を得ること、あるいは小さな資本で大きな利益を得ることがレバレッジ効果です。

主に投資において用いられる言葉

レバレッジ効果は、主に投資において用いられる言葉です。例えば「レバレッジを利かせる」というと、少額の資本を用いて多額の資金を動かすこと、また、「レバレッジ効果がある」というと、少額の資本から多額の利益を獲得することを意味します。

例えば1,000万円の元手で不動産を購入して運用することでも、多少の利益が得られるかもしれません。しかし1,000万円を頭金として9,000万円を借り入れ、1億円の不動産を購入して運用すれば、獲得できる利益は増え、融資によって発生した利息を大きく上回る可能性もあります。

このように少額の元手を融資などを利用して大きく動かし、大きな利益を得ることがレバレッジ効果です。自己資金の比率が低いほど「レバレッジ率」が高いといい、レバレッジ効果が利いていると判断します。

逆レバレッジとは?

逆レバレッジとは、レバレッジが利いているにも関わらず損失を生んでいることを指します。例えば金融機関から融資を受けて不動産投資をしているものの、投資によって得られる年間利益よりも金融機関に支払う利息の年額のほうが高額な場合は、逆レバレッジです。融資を受けずに自分が持っている資金だけで運用しているほうが、効率よく利益を得られます。

逆レバレッジにならないためにも、融資を受ける前に利息や物件による利回りを精査することが必要です。巨額の資金を動かすことを目標とするのではなく、利益を増やすことが目標になるように運用していきましょう。

 

レバレッジ効果の具体例

レバレッジ効果は、さまざまな場面において見られます。特に投資においては、レバレッジ効果を得られる場面が少なくありません。次の3つの投資を例に挙げ、どのようにレバレッジ効果を得られるのか見ていきましょう。

  • 信用取引
  • FX
  • 不動産投資

信用取引

信用取引とは、「委託保証金」と呼ばれる担保を証券会社などに預け、委託保証金に数倍のレバレッジを利かせた株式売買を行うことです。例えば一般的な株式投資では100万円の資金では100万円までの株式しか購入できませんが、信用取引を利用すると保有する資金以上の金額の株式を購入でき、予想した通りに株価が変動すれば多額の利益の獲得につながります。

ただし、必ずしも予想通りに株価が動くとは限りません。予想とは逆の動きをした場合には、損失額にもレバレッジが利き、高額になってしまいます。

FX

FXでは、「証拠金」と呼ばれる資金をFX会社に預け、数倍のレバレッジを利かせた為替取引を行います。例えばレバレッジを利かせない場合、100万円は100万円の価値しかありません。1USドル=100円のときに購入し、1USドル=101円のときに売却すると、手数料を考慮しないのであれば1万円の利益を得られます。

しかし、レバレッジを10倍利かせて同じ投資をする場合、証拠金が100万円であっても1,000万円までの為替取引が可能です。レートが同様に動くなら利益は10万円となり、レバレッジを利かせないときよりも高効率で利益を得られます。

もちろん、信用取引と同様、予想した通りに為替が動かないときは、損失にもレバレッジが利くため、損失額は高額になるでしょう。損失が生じても許容できる範囲内に収めるように、レバレッジ率や投資額を調整することが必要です。

不動産投資

不動産投資では、融資を受けることがレバレッジとなります。元手が小さければレバレッジ率が高くなり、高効率の投資を行える可能性があるでしょう。

しかし、利益よりも利息のほうが多くなる逆レバレッジの状態になることもあるため、注意が必要です。物件による利回りや融資の利率を検討し、慎重に投資をしましょう。

 

レバレッジ効果を活用する際の5つの注意点

レバレッジ効果を上手に活用するためには、いくつかのポイントに留意する必要があります。その中でも、特に押さえておくべき5つのポイントについて見ていきましょう。

  1. 逆レバレッジが生じることもある
  2. レバレッジが推測の可能性がある
  3. 借り入れが増えることがある
  4. 支出についても事前に把握する
  5. 想定通りに行かない場合も検討する

1.逆レバレッジが生じることがある

不動産投資のように融資を受けることでレバレッジを利かせる場合は、利息が利益を上回るなどの逆レバレッジ状態が生じることがあります。これでは利益を得られないどころか、損失が拡大してしまうかもしれません。物件による利回りと融資の金利を厳しくチェックし、利益につながる投資を行いましょう。

2.レバレッジが推測の可能性がある

適用されているレバレッジが、本当にそれだけの効果を生み出しているのかについてもチェックしてみましょう。例えばレバレッジが5倍と思って信用取引を実施している場合でも、手数料などを考慮すれば実際のレバレッジは3倍ほどかもしれません。

不動産投資で融資を受ける際に利息が生じるのと同様、信用取引やFXなどを行う場合でも、レバレッジを利かせる際に手数料が発生しています。実際に投資を行う際には、手数料も考慮して利益が生じるように運用していきましょう。

3.借り入れが増えることがある

不動産投資を始めたものの、運用状況が思わしくなく、運転資金が不足して追加融資が必要になることもあります。希望的な観測をするだけでなく、最悪の場合も考えて投資を行うようにしましょう。

4.支出についても事前に把握する

1億円の融資を受ければ、1億円の物件を購入できるのではありません。不動産会社に支払う仲介手数料や毎年の固定資産税、不動産管理会社に支払う費用など、さまざまな費用がかかるため、手元にいくらか残しておく必要があります。場合によっては資金が不足し、借入額を増やす必要があるかもしれません。

5.想定通りに行かない場合も検討する

 

投資に「絶対」はありません。成功することもあれば失敗する可能性もあります。しかも、レバレッジを利かせる投資は、損失にもレバレッジが利くため、投入した資金に比べて多額の損失が生じることもあるので注意が必要です。想定通りに行かない場合についても検討し、損失が生じても無理なく支払える金額以内に収まるように調整しておきましょう。

M&Aにおけるレバレッジ効果

これまでの通り、主に投資分野においてレバレッジ効果という言葉は使われていますが、同様にM&Aの文脈でも利用されることもあります。

企業の買収となると、当然大きな金額が必要となりますから、流れとしては不動産投資の仕方が一番近いと言えるかもしれません。つまり、金融機関から借入をおこい、自己資金では賄えない規模の買収をおこない投資効率を上げるやり方です。

また、他のものと同様ですが、金利の負担や、計画通りの収益が得られなかった場合には、その分のリスクが高まるという認識は必要です。

さらに借入の際には金融機関への、会社の状況やリスク、将来的な事業計画等の説明が必要になり、時間を要することがあるため、予め準備が必要になります。

 

企業・事業の買収についてご検討の際はぜひご相談ください

金融機関からの借入をおこいレバレッジをきかせて買収をおこなうのか、元手の範囲で細かなM&Aをおこなうのか、さまざまな方法があります。

現在の事業との食い合わせや、シナジー効果の現れるタイミング、など検討要素は複数存在します。

事業譲受や株式譲受を、ご検討の際はぜひ弊社にご相談ください。経験豊富なスタッフが、親身にサポートいたします。

 

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