沖縄への想いと会社の未来を次世代へ。オール・フォア沖縄が選んだ事業承継

  • 株式会社オール・フォア沖縄
その他サービス業
会社名
株式会社オール・フォア沖縄
事業内容
人材派遣・人材紹介事業
M&A検討理由
親族・社内に後継者がいなかったため/成長鈍化を乗り越えるため/会社と従業員を次世代へ引き継ぐため
M&A実行後
会社に込めた理念を理解し、さらなる成長を目指せる譲渡先へ承継。創業者は新会社で次の挑戦へ

沖縄県那覇市で人材派遣・人材紹介事業を展開する株式会社オール・フォア沖縄。2015年の創業後、着実に成長を続けてきましたが、新型コロナウイルスの影響による成長鈍化と、将来の後継者という課題に向き合い、第三者への事業承継を決断しました。創業者の楠本歩様が会社に込めた思いと、M&Aに至るまでの背景をご紹介します。

沖縄で起業する。その決意から始まった事業

楠本様はリクルート勤務時代の2013年、転勤を機に沖縄へ移りました。当時から周囲に「このまま沖縄で起業する」と話していましたが、約1年で東京へ戻ることになります。

その後、リクルート時代の元上司を通じて、人事評価制度サービスを提供する「あしたのチーム」の創業者と出会いました。沖縄で起業する計画を話したところ、同社も沖縄進出を検討していたことから、一緒に事業を立ち上げる話が進みます。

2015年7月1日、沖縄で同じビルの同じフロアを借り、両社が同時に創業。楠本様が目指していた沖縄での起業が、具体的な事業として動き始めました。

人材派遣事業の成長と、コロナ禍による転機

人材派遣事業は、稼働人数が一定規模に達するまでの立ち上げ期が特に難しい事業です。オール・フォア沖縄も、創業当初はなかなか稼働人数を増やせず、最初の壁を越えるまで苦労が続きました。

その壁を乗り越えた後は成長軌道に乗り、コロナ禍前には四半期ごとに約20%成長する状況をつくり上げました。毎年倍々で伸びていくような勢いがありましたが、2020年の新型コロナウイルス感染拡大によって成長スピードが大きく低下。会社の将来を見直す一つの分岐点となりました。

親族にも社内にも後継者がいないという現実

会社は、創業者にとって我が子のような存在です。自分で経営を続けるのか、いつか誰かへ引き継ぐのか。楠本様も、会社の将来を考える中でこの問題に向き合うようになりました。

楠本様には子どもがおらず、親族内承継は難しい状況でした。社員への承継も検討しましたが、経営を任せられる人材を十分に育てきれなかったという思いがありました。

さらに、会社の成長が鈍化し始めた状況を踏まえ、自社だけで経営を続けるよりも、ノウハウと力を持つ会社と一緒になった方が事業の未来にとって良いのではないかと考えるようになります。こうして、第三者への事業承継が現実的な選択肢となりました。

誠実な対応と手数料の納得感が相談の決め手に

M&Aを進めるにあたり、楠本様が重視したのは仲介会社の姿勢でした。大切な会社を任せる以上、売手と買手のどちらか一方に偏るのではなく、双方を対等に扱う誠実さが必要だと考えていました。

事業承継通信社の担当者は、売手・買手双方の話を丁寧に聞き、公平な立場で調整を進めました。候補となった経営者からも「非常に誠実に対応されている」との言葉があり、その姿勢が当事者間の信頼につながりました。

もう一つの決め手は手数料です。大手仲介会社では最低手数料が高額になるケースもある中、今回の支援は楠本様にとって納得できる水準でした。「誠実な対応」と「良心的な手数料」の2点から、事業承継通信社へ依頼して良かったと評価いただいています。

「すべては沖縄を元気にするために」という理念を託す

「オール・フォア沖縄」という社名には、「すべては沖縄県をさらに元気にするために」という思いが込められています。譲渡先選びにおいて重要だったのは、この理念と会社の歩みを理解し、引き継いでくれる相手であることでした。

最終的に出会ったのは、楠本様が実現しきれなかったことを形にできるだけの思いと能力を備えた企業でした。条件だけでなく、会社に込めた理念を継承できる相手へ託せたことを、楠本様は「すごく良かった」と振り返っています。

創業者は新会社で、組織づくりの支援へ

事業承継後、楠本様は横浜に新会社「株式会社エキップエオール」を設立しました。「エキップ」は組織・チーム、「エオール」は飛躍を意味するフランス語で、「組織・チームを飛躍させる」という思いが社名に込められています。

新会社では、人事評価制度の構築だけでなく、最も重要な運用の伴走支援まで行い、沖縄県内外の企業へ価値を届けることを目指しています。大切に育てた会社を次の経営者へ託し、自身もこれまでの経験を活かした新たな挑戦へ踏み出しました。

5年後、10年後も「この承継で良かった」と思える選択を

楠本様は、事業承継では会社の所有を移すだけでなく、創業社長の力で動いてきた組織を、次の世代でも機能する形へ変えていく「組織承継」が重要だと語ります。

大切な会社、社員、顧客を誰に託すのか。その判断では妥協せず、信頼できるパートナーとともに相手を探すことが欠かせません。5年後、10年後にも「この承継で良かった」と思い続けられる相手を選ぶことが、事業承継を成功へ導くと伝えています。

TOP